HEALTHCARE INFORMATICS
医療情報学科
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Professor’s dictionary

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教員図鑑

石原 照夫
Ishihara Teruo
●専門分野:
臨床医学全般、呼吸器病学、医療情報学
●担当授業:
医学・医療概論、医療と人間、体の仕組みと働き、臨床医学総論・各論など

医療×情報×データ分析

情報学の最新の知見の均てん化で
医療DX(デジタルトランスフォーメーション)をおこす

前任の病院で20年余り医療情報システム(オーダー入力システム、電子カルテを中心とした総合医療情報システム)の開発・構築に携わり、稼働後はシステム運営・管理、医療情報分析部門を担ってきました。情報分析と言っても限定的でしたので、医療DXの3段階、すなわち、「電子化(情報化)」、「最適化」、「新たな価値の創造」のうちの最初の段階に留まった経験です。「最適化」は、学会を中心に医療界全体で取り組むべき課題で、近年、進展がみられています。「新たな価値の創造」は個人、組織、医療界全体などいろいろなステージで考えられます。医療界全体としての分析が最も重要ですが、それをベンチマークとして組織、個人での分析・評価がないと良質な新たな価値の創造は生まれません。最近のAIを中心とした情報学の進歩は、個人レベルでの分析・評価そして新たな価値の創造を可能にすると考えられます。情報学、データサイエンスの知識はAIを活用すれば、専門家の力を借りることなく自分の能力として、活かせる時代になりつつあります。そのためには、どのようなリテラシーが必要なのか、それを確立し、教育することが、現在の私の最大の関心事です。

岩上 優美
Iwakami Yumi
●専門分野:
機械学習、データマイニング、経営情報
●担当授業:
コンピュータシステム、データサイエンス、ワークショップB、臨床データ分析I、応用ゼミI~Ⅲ

医療×情報×経営情報

ヘルスケアでもビジネスでも
データをどう活かすかが重要

情報技術の進歩により、ビッグデータやデータサイエンス、AI、センサによる情報の自動取得などが身近な存在になってきました。学校、会社、病院などの社会、つまりヒトが集まるところには、モノ、カネ、情報が発生します。これらをうまく整備し、管理、共有することで、新しい知識や技術が生まれたり、見えなかった関係性が見えてきたり、重要な決め事の判断材料になったりします。経営学や経営情報学が医療とどんな関係があるのか?と思われるかもしれませんが、経営とは、「目的を達成するためにヒト・モノ・カネ、そして情報を管理し、分析し、活用していくこと」を指します。これはビジネスの世界だけでなく、診療情報や医療情報を扱う病院、ヘルスケア産業、介護や福祉などの現場でも同じように活用できる技術です。

山邉 悠太
Yamabe Yuta
●専門分野:
コンピューターグラフィックス、バーチャルリアリティ
●担当授業:
ワークショップB、プログラミング演習Ⅰ、データベース基礎、データベース応用

医療×情報×XR

サイバーとフィジカルを橋渡しして
新たな体験を生み出す

XRとは、VR(Virtual Reality)やAR(Augmented Reality)などの、コンピュータによるシミュレーションで現実感のある体験を作る技術の総称として使われている言葉です。医療や看護の分野でも、複雑な情報の可視化や訓練装置に応用されています。例えば、3Dディスプレイを使用して、3DのCGデータなどをあたかも実空間に存在するかのように見ることができます。HMD(Head Mounted Display…ゴーグル型のVR機器)や触覚ディスプレイを使うことで、時間や場所に縛られることなく臨場感のあるトレーニングが可能になります。近年はHMDやモーションキャプチャー機器も身近なものとなり、XR同様に急速に発展しているAIやデジタルファブリケーションの技術と組み合わせることで、より多彩な応用が期待されます。

大野 博之
Ono Hiroyuki
●専門分野:
教育工学
●担当授業:
プログラミング演習Ⅰ/Ⅱ、基礎ゼミⅠ

医療×情報×教育支援

デジタル化された医療情報を
正しく活用する教育支援

情報技術の進化とともに医療情報のデジタル化も進み、個人の診療履歴、検査結果、処方情報などが電子的にアクセス可能な世界になりつつあります。さらにSociety 5.0の世界では、これらの医療情報と個々人の生理計測データを組み合わせ、AIを使って解析することで、病気の予防や予測など、さまざまな活用方法が期待されています。医療分野に限ったことではないですが、このような社会の変化に対応し、新しいことに取り組み、活用していくためには、それらを正しく知り利用できるスキルが必要です。そこで、学習者に合った効率的な教育活動のために、繰り返し練習問題に取り組むためのWebシステムの構築や、大量の練習問題を生成する仕組みの開発など、コンピュータを活用した教育支援の取り組みを行っています。

今泉 一哉
Imaizumi Kazuya
●専門分野:
バイオメカニクス、スポーツ科学、生体医工学
●担当授業:
生体情報演習、医療シミュレーション、応用ゼミI〜III

医療×情報×ウェルビーイング

身近になったテクノロジーを
人と社会のウェルビーイングに活かす

デジタル技術は、人の生活や社会の営みに深く浸透しています。誰もがスマートフォンを持ち、写真や動画を撮影し、他の人や社会とSNSで交流、ゲームや動画・音楽を楽しみ、時にはネットで買い物、目的地までのナビゲートをしてくれます。ヘッドマウントディスプレイを装着すれば、生活は日常とは別のサイバー空間へと拡大されます。私の興味は、このように日常に溶け込み民主化されたテクノロジーを活用することです。人が持ち歩く端末は「人を深く知る研究」のためのセンサーやデータベースであり、「人を支える技術」としてゲームやアプリを開発します。テーマは、高齢者のフレイルや認知症予測、VRやARによる運動支援、スポーツ指導でのテクノロジー利用など多様です。アイディアを人と社会のウェルビーイングに活かす為に、学生と一緒に活動しています。

金澤 功尚
Kanazawa Katsuhisa
●専門分野:
コンピューターグラフィックス,ソフトウェア工学
●担当授業:
データ構造とアルゴリズム、プログラミング演習Ⅲ、情報応用演習Ⅰ、医療情報ゼミⅠ・Ⅱ

医療×情報×ウェブ

ウェブの進化と未来
モバイルとIoTが拓く新たな可能性

ウェブはいまやあらゆる分野で、人々をつなぐ基盤技術となっています。医療情報分野においては、院内システムや、患者と医療従事者のコミュニケーションなどで、ウェブ技術は欠かせません。近年、モバイルやIoT(Internet of Things)の普及により、ウェブの在り方は形を変え、私たちの生活に一体化してきています。スマートフォンやタブレットを通じていつでもどこでもウェブにアクセスでき、スマートホームシステムでは、照明や温度制御、セキュリティシステムなどを遠隔から操作できるようになりました。私のゼミでは、モバイルやIoTを活用した新たな可能性を追求するため、最新のウェブ技術やトレンドを学びながら、革新的なアプリケーションやシステムの開発に取り組んでいます。私たちは、ウェブが人々の生活や社会にどのような価値を提供できるかを探求し、その成果を広く社会に還元することを目指しています。

安枝 和哉
Yasueda Kazuya
●専門分野:
音響工学、デジタル信号処理
●担当授業:
ワークショップA、情報基礎演習A、情報応用演習Ⅱ、協働実践演習

医療×情報×音響

医療現場での音を分析し
快適な空間の創出を目指す

医療現場には多くの音が存在しています。医療機器から出る機械音、アラーム音、ワゴンやストレッチャーの移動音や、苦手な人も多い歯科治療の音などは、利用者にとっては小さい方が好ましいです。一方で、案内放送や診察・受付での会話など必要な音も多く存在します。これらは聞き取りやすいことが望ましいですが、病院内での会話は個人情報を含むことが多く、特に受付は待合席との距離が近いので、第三者への情報漏えいが懸念されます。そこで、信号処理技術を用いて不要な音はより静かに、必要な音はより聞き取りやすくできれば、快適で円滑なコミュニケーションが実現できます。このように、音を分析、処理することで多くの人が快適に過ごせる空間の創出を目指して研究を行っています。

木村 知史
Kimura Satoshi
●専門分野:
情報セキュリティ、ネットワークセキュリティ
●担当授業:
ワークショップA、情報基礎実験Ⅰ、情報基礎実験Ⅱ、情報セキュリティ、協働実践演習、情報通信と保健医療

医療×情報×情報セキュリティ

医療分野における情報セキュリティ

近年、インターネットを活用したサイバー攻撃の増加を受け、特に病院のようなライフラインを担う場所でのネットワークセキュリティの重要性が強く認識されています。例えば、侵入検知システム(IDS)は、サイバー攻撃を検知してアラートを発することでネットワークを守ります。しかし、IDSは一般に大量のアラートを出すため効率的な運用が難しいという問題があります。そこで、アラートを可視化したり予測したりすることで、効率的にシステムを運用する方法を研究しています。安心して継続的に使用できるセキュリティシステムを構築することは、間接的な医療現場の支援になります。私たちと一緒に情報セキュリティを学んでみませんか。

瀬戸 僚馬
Seto Ryoma
●専門分野:
医療情報システム、看護情報学、医療政策学
●担当授業:
診療情報論、医療管理学、診療プロセス論など

医療×情報×AIoT

医療人の仕事はどこまで
IoTとAIに置き換えられるか

超高齢社会の中では、いかに少ない人材で、より多くの高齢者を支えるかが大きな課題です。AIやIoT(AIoT)の発展が進むことで病院の業務がどのように変わるのか、人がやり続けるべき業務は何なのか。看護師出身の私は、人による観察と記録をIoTが支援したり、「取り切れないナースコール」の対応をAIに置き換えたりという研究に力を注いでいます。これらの議論には、医療安全やプライバシーなど、様々な課題もあります。世界一の長寿国であるニッポンは、超高齢社会におけるAIやIoTの活用でも世界の先頭にいます。よりよい社会づくりに向けて、医療人の仕事はどこまでIoTとAIに置き換えられるか、一緒に考えてみましょう。

深澤 弘美
Fukasawa Hiromi
●専門分野:
情報科学、統計教育
●担当授業:
データサイエンス、臨床データ分析Ⅰ、データベース基礎、企業実習、応用ゼミⅠ~Ⅲ、卒業研究

医療×情報×データサイエンス

統計学とデータサイエンスが切り拓く
医療の未来を考える

2040年には診療のほとんどがオンラインになり、新薬開発のための臨床試験の在り方も変わるのではないかと言われています。診療がオンラインになるということは、予約の日時や処置の内容、飲むべき薬の情報など、診療に関わるすべての情報がコンピュータ上で扱われ、その記録をデータとして利用できるようになるということです。そのデータを新薬開発においても活用することができれば、これまでのような大規模で膨大な費用を要する臨床試験が不要になるかもしれません。そこで必要とされるのが統計学という学問分野であり、データサイエンス力です。ヘルスケア分野における様々な課題の理想と現実を正しくとらえ、そのギャップを埋めるためにどうすればいいかをデータから学び、解決のための具体的な提案を一緒に考えましょう。

山本 純一
Yamamoto Junichi
●専門分野:
システムアーキテクチャ、機械学習
●担当授業:
プログラミング演習I/Ⅲ、医療情報システム論、基礎ゼミⅡ、応用ゼミI~Ⅲ、卒業研究

医療×情報×AI

情報システムとAIで
新しいヘルスケアサービスを生み出す

脈拍やストレスなど体の様々な情報を計測できるスマートウォッチなどのウェアラブルデバイス。自分の体が今どういう状態か把握することに長けています。さらに例えばスマートウォッチで計測されたデータからAIが持ち主の普段と異なる健康状態を検知できれば、病気の早期発見に役立つかもしれません。また将来の健康状態を予測できれば、生活改善や健康予防のきっかけになるかもしれません。加えて病院や種々のヘルスケアサービス事業者間でスマートウォッチなどの多彩なデータを共有し活用することで、新たなヘルスケアサービスの創出に繋がる様々な可能性を秘めています。情報システムとAIの技術を学び、新しい健康管理、ヘルスケアの形を考えるゼミを展開しています。

楠田 佳緒
Kusuda Kaori
●専門分野:
医療情報、看護支援、医療安全
●担当授業:
臨床データ分析Ⅱ、応用医療管理学、医療管理各論など

医療×情報×データ分析

医療の知識とアナリストとしての分析力
病院経営や政策にも影響力を持つ仕事

誰がどういう病気でどういう治療を受け、何日で退院した。このような情報を医療情報といい、病院はカルテとして保存をしています。この情報をデジタル化することで様々なことが見えてきます。例えば同じ病気でも年齢により治療法や薬を変えることで回復の速さが変わりますし、がんの摘出においても治療方法を変えることでその後の余命が変わります。それらはデータ分析をした結果からわかることで、このような分析をする役割を診療情報管理士が担います。データ分析の結果は病院経営にも影響しますし、新型コロナウイルスにおいては医療情報の分析結果が政策にも反映されています。間接的ではありますが、人の命や健康に重要な役割を果たす分野です。

杉田 純一
Sugita Junichi
●専門分野:
ビジュアルコンピューティング
●担当授業:
通信ネットワーク、情報基礎演習A、データベース応用、医用画像処理工学、応用ゼミⅠ~Ⅲ、卒業研究

医療×情報×CG

CG、3Dプリンター、画像処理など
画像に関するテクノロジーで医療をサポート

画像処理やAIなどを用いることで、CTやMRIなどから取得した医用画像から患者の臓器を抽出し、CGで立体的に表示することができます。さらに、3Dプリンターで、医用画像から脳などの立体模型を作ることができます。看護学科では患者ロボットを使用して、看護のシミュレーションを行います。ある病態の患者をCGで再現することで、AR/VRなどを利用した演習が可能となります。筋肉注射の練習モデルを3Dプリンターで作成することで、手技の練習を行うことができます。食品サンプルをCGで作成することで、食品サンプルを使用できない場面での栄養指導への活用が期待できます。このように、CGをベースに様々な形で医療をサポートする技術の研究を行っています。